Medical Accidents Investigation and Support Center
医療事故調査・支援センターは，医療法第6条の15において，「医療事故調査を行うこと及び医療事故が発生した病院等の管理者が行う医療事故調査への支援を行うことにより医療の安全の確保に資することを目的とする一般社団法人又は一般財団法人であって，次条に規定する業務を適切かつ確実に行うことができると認められるもの」と定義されており，厚生労働大臣の指定する機関である。
その業務は，医療法第6条の16において，以下の7点が示されている。
- 病院等の管理者による医療事故調査の結果報告により収集した情報の整理及び分析を行うこと。
- 医療事故調査の結果報告をした病院等の管理者に対し，前号の情報の整理及び分析の結果の報告を行うこと。
- 医療事故が発生した病院等の管理者又は遺族からの依頼に基づく調査を行うとともに，その結果を同項の管理者及び遺族に報告すること。
- 医療事故調査に従事する者に対し医療事故調査に係る知識及び技能に関する研修を行うこと。
- 医療事故調査の実施に関する相談に応じ，必要な情報の提供及び支援を行うこと。
- 医療事故の再発の防止に関する普及啓発を行うこと。
- そのほか，医療の安全の確保を図るために必要な業務を行うこと。
厚生労働大臣は，2015年10月に，一般社団法人日本医療安全調査機構を医療事故調査・支援センターに指定している。
一方，医療安全支援センターは，医療法第6条の13において，医療の安全に関する情報の提供，研修の実施，意識の啓発その他の医療の安全の確保に関し必要な措置を講ずる施設とされ，都道府県，保健所を設置する市及び特別区（都道府県等）に設置の努力義務が課せられている。
医療安全支援センターの業務は，以下の4点とされている。
- 患者又はその家族からの当該都道府県等の区域内に所在する病院等における医療に関する苦情に対応し，又は相談に応ずるとともに，当該患者若しくはその家族又は当該病院等の管理者に対し，必要に応じ，助言を行うこと。
- 当該都道府県等の区域内に所在する病院等の開設者若しくは管理者若しくは従業者又は患者若しくはその家族若しくは住民に対し，医療の安全の確保に関し必要な情報の提供を行うこと。
- 当該都道府県等の区域内に所在する病院等の管理者又は従業者に対し，医療の安全に関する研修を実施すること。
- そのほか，当該都道府県等の区域内における医療の安全の確保のために必要な支援を行うこと。