aisatsu
A Kakehi
筧 淳夫
工学院大学 建築学部 建築デザイン学科 教授

 今年の1月に本学会は新しい定款のもとで新たなスタートを切ることとなりました。それに際し、昨年9月に京都で開催された学術総会において理事長として選出され、1月から2年間、新しい役員の方々とともに本学会の運営に努めさせていただくことになりましたので、ご挨拶申し上げます。
 ここ数年、全国の市町村をまわっていてしみじみと感じることがあります。それは、「日本中どこにでも病院があったのだな」と言う当たり前のことです。周知のように我が国の医療制度は、国民皆保険とフリーアクセスという両輪に支えられてきていました。また一方で、病院の数も極めて数多く整備されてきました。そのおかげで日本中のありとあらゆるところで広く医療サービスを享受しやすい環境が整えられていました。しかし高齢社会の到来や財政の逼迫といった環境の変化、そして人的医療資源の適正配置といった課題とともに、医療提供体制の変革がここ数年来議論されてきています。こうした中で、病院は少しずつその姿を変えつつあります。第二次医療法改正以降、病院単位、病棟単位、病床単位で機能分化が繰り返し行われ、介護サービスとの連携も加わって多様な医療施設が姿を現しつつあります。
 これらの変革の中で、私はこの学会の役割を今一度原点に立ち戻って「適切な医療サービスを効率よく安全に提供するためのマネジメントに関する研究」ではないかと考えています。医療施設内の各部署で行われているひとつひとつの業務から始まって、各部門、施設、地域、国、国際とスケールは様々です。しかもこの学会の特徴でもある学際的で広範な分野においてこの役割を考えて行く必要があります。そのためにはこの学際的な取り組みをより一層推進し、医療サービスのマネジメントに関わるさまざまな学会や研究会などとの連携を深め、これまで学術総会や例会などで少しずつ行われてきたこういった取り組みを組織的に拡大することも必要ではないでしょうか。
 最後になりますが、本学会のマネジメントも今一度見直すときが来ています。学会の事務局が学会運営のサポートを遅滞なく進めることができるように、メールやホームページ、インターネットの一層の活用が必要と考えています。そのために是非とも会員諸氏のご協力が必要です。学会活動の活性化に努めますのでよろしくお願いいたします。

(「日本医療・病院管理学会誌」Vol.51-1(2014年2月掲載予定)